ムスリム・トーキョー

Muslim Tokyo

April 29th, 2011

夜のムスリム・トーキョーにコーランが鳴り響く。

走り去るスケートボード。

紫色の靄に狂っていく真夜中の砂漠都市、ムスリム・トーキョー。

祈りと叫び、始まりと終わり。

宙づりの闇の中に、すべては溶けゆく。

 

いま、チャクラが開かれる。

かつて世界第２位にもなった経済大国は、

バブル崩壊時の失望を背負ったまま、度重なる地殻変動、放射能汚染、エネルギー転換の失敗、国債の暴落、北朝鮮からの核ミサイル、中国・ロシア・韓国からの領土収奪、TPP加盟による農業衰退などを経て、

日本人大移動を引き起こし、

伝統文化やイデオロギーは世界各地へマイノリティーとして散っていった。

政府は移民を受け入れる他なくなり、世界一治安の良かった国は世界一治安の悪い国へと化した。  

あらゆる宗教、言語、美術様式がMIXされ、大都会東京は移民によって奪われてしまった。

そう、ここはムスリム・トーキョー。

神聖

哲学

信仰 
瞑想

化学変化

シンクロニシティー

が基軸となる未曾有のスピリチュアルなメトロポリスである。

2043年に北朝鮮が落としたテポドンの影響で、国土の半分は砂漠となり幻想的なパープル・スカイが広がる。

人々の一日はハングルとヘブライとアラビア、そしてカタカナで翻訳された先人の「教え」を読むことから始まる。

   DHARMA feat.いとうせいこう by kentarosasaki


TV 2004 from patrik soderstam on Vimeo.